インターナルブランディングの目的

最近インターナルブランディングの話が続いていますが、PR Tableのセミナーの後半の話をちょこっとまとめたいので、かまわず続けます(笑)


どんな職種であれ、最終的なゴールは「会社の売り上げ」です。もちろんそれは広報も同じ。


基本的に広報はメディアへの掲載を通じて、

「会社の社会的認知があがる」「社会的なが獲得できる」

「優秀な人が採用で集まってくるようになる」

「顧客が増え売り上げが増える」

「社員のモチベーションがあがる」

といった作用から間接的に会社の売り上げにヒットさせていきます。特にスタートアップやベンチャー広報はこの実体験があるのではないでしょうか。とはいえ、目に見えるかたちで売りにダイレクトにヒットさせることはなかなか難しいですよね、、、、


前回から話をしている、インターナルブランディングの1番の目的もまた「売り上げ」です。


どういうことかというと、ブランドアイデンティティがトップからボトムまで浸透することで、社員からのブランド理解が形成され、ブランドへの愛着、共感がうまれます。それにより、ブランドが目指す目的・ビジョンが実現され、売上もあがってきます。結果、それが恩恵となって社員にも還元されていくといったサイクルです。


では、「売りに繋がる組織」とはどういう状態なのか。

組織の理想像としては、ブランドアイデンティティがトップからボトムまで浸透し、ブランドにそった価値判断を社員それぞれが実行できている状態といわれています。前回、「ブランドの信頼は誰がつくるか」というタイトルで記事を書きましたが、ビジョンにそって行動しない組織はステークスホルダーからの信頼を失うこともしばしばあります。なので、統一したブランドの価値観の社内浸透は、社内広報の重要ミッションでもあるのです。


PR Tableの2番のスピーカーのStory Design house岡山氏は、ブランドアイデンティティの確立から浸透させるまでの重要なプロセスとして以下をあげています。


①ブランドアイデンティティを定義する

・経営層の課題意思明確化

・経営層/現場マネージャーが考える「提供価値」を明文化

・「ブランドらしさ」の認識をカテゴリごとにすり合わせる


②ブランドを言語化、共有化

・現在のブランド定義構造分解

・ビジョン/ミッション/行動指針の再策定

・再策定したブランドの全社共有


③現場浸透・モニタリング

・ブランドに基づいた行動について、マネジメント層と現場社員での部署/個人行動計画策定

・定期モニタリング面談


社内でブランドの理解が深まると、顧客にどのような価値を実現するか、守るべき約束は何かが明確になり、全社で目指す方向を統一できるようになってきます。また、ブランドが社内の価値や行動規範となるまで理解されれば、ブランドの求心力は高まり、業務の質的なレベルUPにも大きく寄与していきます。社員一人ひとりがブランドの体現者として行動するためにも、ブランドアイデンティティの確立は非常に重要な命題といえますね。


セミナーの結びに岡山氏は、「社員が自分のサービスに誇りをもっていなくて、ブランドとしてどうやってユーザーや顧客に価値を提供できるのか」という問いを投げかけていらっしゃいました。まだブランドアイデンティティが不明確という企業の経営層は、1度この視点に立ち帰る必要がありそうですね。


最後に余談ですが、先日尊敬している広報の方に、「広報の役目ってなんだと思いますか」と質問したところ、「社員の幸せかな。もっというとその社員の家族にも幸せになってもらうこと」っておっしゃっていました。確かにおっしゃる通りで、社内外関わらず広報の成果は、ダイレクトではないもののまわりまわって最終的には社員の幸せへと繋がっていくものなんだなと改めて思いました。

0コメント

  • 1000 / 1000