プロジェクトマネジメント
最近、会社の中で横断プロジェクトに関わる機会が増えてきたので、山口周さんの「プロジェクトマネジメント」を読んだので、メモします。
最近よく感じることが「どうして、これをやるんだろう」ということで、この何故ってとても大事だなと感じています。ある人に教えてもらったフレームワークに、「who,what,how」がある。ようは、誰に、何を、どうやってということなのですが、このhowの部分に人(私もそう)は目がいくことが多い。
ビジネスにおいては、この「どうやって」である手法に目がいきがちなので、「そもそも何のために?」という質問をしてみることがとても大事。世の中には、実際には「目的」になっていないにも関わらず、「目的」として掲げられている「手法」があまりに多いように感じると山口氏も指摘している。
この本では、勝てるプロジェクトにするための基本的な方法が書いてある。シンプルで非常にわかりやすい。今回は、プロジェクトが始まる前、プロジェクト中、導くリーダーシップの3回にわけて綴ります。
プロジェクトは始まる前に全てが決まる
仕事において「何のために?」という答えをもって、かつそれに共感している人がどれだけいるのだろうか。特に、プロジェクトの場合、業務以外でそれに取り組んだり、他部署と横断でやることも多いので、この目的の明確化とメンバーからの共感がされていないとそのプロジェクトはポシャる可能性が高いと本書では指摘をしています。
本文では、「このプロジェクトは何のためにやるのか」という問いに答えられない場合、大体のプロジェクトは炎上し、空中分解することになるので、目的をまず明確化することが重要と書かれている。
プロジェクトの目的を明確化させる
目標の考え方には、「合理的計画型」「ランダム試行型」「ビジョン型」の3部類あるそうです。リーダーは夢を見る力を部下やプロジェクトのメンバーに持たせなけなければいけないので、この視点は本当に大事に部分だと思います。
「合理的計画型」数値表現が可能な目標
「ビジョン型」ビジョンという形で語られる目標
「ランダム試行型」とにかく楽しもう、何でも良いから新しいことをやろうという感覚
強い組織はこの3パターンを上手く組み合わせており、よくないのは、どれか1つだけという状態だそう。組みあせ方の例としては、まず、「ビジョン型」の目標を掲げてぶれさせない。そして、そのビジョンを追求するために必要な要素に分析(合理的計画型)して数値目標を掲げる。さらにその上で、直観的な飛躍や創発を引き出すために、一部のリソースを「ランダム試行型」に振り分ける。といった感じにミックスさせることが重要なようです。
たしかに、「ビジョン型」だけだと実際にそれをどう実現するのかが不明確だし、「合理的計画型」だけだと、漸進的進歩だけで乾いた目標しかメンバーに与えることができないというのは容易に納得できます。
もっと具体的な例を本書では述べています。「『これからはバイオの時代だ。バイオ事業を始めて年収を3千万円にする』という人は、『合理的計算型』のリーダーである。一方で、『僕が目に見えない人に世界の美しさを伝えたい。そのためにバイオテクノロジーの応用をはじめます』は『ビジョン型』の人である。」という事例を用い、成功者は圧倒的に後者の方が多いと指摘しています。
次に目的が明確化されたら、次はメンバーです。
プロジェクトの成否の半分は人選できまる
「人材が先、計画が後」ということが重要だそうです。
チームで気をつけることで気になった箇所を箇条書きにします。
・プロジェクトオーナーを明確にする
オーナーの問題意識、期待していることを明らかにする。
・メンバーの力量や特性をスキャンし、それに応じた仕事をふる
プロジェクト内部にいる役割において、優劣や上下の感覚を許さない。
・メンバーとの目的の共有
意義を感じない仕事に情熱を持たない。
小さなものから大きなものまでたくさんのプロジェクトがあるけど、目的のところと、それをメンバーと共有できている状況はどんなプロジェクトでも大事。あと何よりそれがあると、プロジェクトが進む中でメンバーが立ち返る場所があるという点でも重要。プロジェクトは成功させるためにあるので、空中分解させることなく遂行させないとな、と改めて思いました!
以上、プロジェクトをはじめる前に注意する点をまとめましたが、次はプロジェクトを進行するときに気をつけることについて書きます。
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